熟した洋梨、花梨、青林檎、蜂蜜のようなかおりが漂います。非常にフルーティかつ酸味があり、わずかに塩味とスパイシーさを感じます。時間の経過と共に花梨の皮由来のタンニンを感じますが、全体を丸く包み込むような柔らかい果実が全てをまとめ上げています。料理の合性としては、白身をシンプルに塩で調理したものや、ズッキーニなどの火を通しても美味しい野菜にオリーブオイルとレモンなどは素晴らしく寄り添ってくれます。適度な酸と程よく続くフィニッシュが素晴らしく、濃厚で複雑なワインに仕上がっています。
この造り手のシードルはしっかりとした泡立ち、華やかな風味、べっとりとした甘さでなく酸の効いたシャープな飲み心地などスパークリングの果実酒としては最高のバランスを備えています。ビール好きの方も親しみやすい味わいです。
シードルリー デュ ヴュルカンのシードルの特徴は、原種に近い古い品種のリンゴを用いる点。これらのリンゴは、甘く品種改良を重ねられた現代の品種とくらべても小さく、また味わいも渋かったり、酸っぱかったりと生食には適しません。
おそらくなのですが、昔の人にとってもリンゴは生食に適さない果実だったのだと思います。とはいえ、せっかく手に入る果実を有効利用しない手はないと、工夫を重ねた結果として生まれたのがシードルであり、アップルパイのようなリンゴを焼いて食する手法だと思うのです。
というのも、そのまま食べると渋くて酸っぱいリンゴが、なぜか発酵させたり、焼いたりすることで、それまで感じられなかった甘みも感じられるようになり、美味しく飲んだり食べたりができるからです。
転じて、現代の品種改良されたリンゴでシードルを造ると、生食ですでに甘いリンゴですから、どうしてもベトッとした甘さが残る味わいになります。
昔の人が飲んでいたシードルの味わいは、こうだったのかなと想いを馳せつつ楽しめる古い品種から生まれる自然派シードル。まだお試し頂いたことのない方には、これを機にぜひ体験して頂きたい1本です。 【 輸入元コメントより 】
750ml | 3,000円 | (税込 3,300円) |
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商品名 | シードルリー デュ ヴュルカン シードル トロワ ぺパン(発泡性) |
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生産地 | スイス フリブール |
テイスト | やや甘口から中口 発泡性 |
原材料 | リンゴ、洋梨、花梨 |
アルコール度数 | 5.6% |